第36話 生を掴む死
長く赤い刃を歳人に向けて振り落としたはずの刃が弾かれた。
「なにっ?!」
無神が体制を立てなおしながら歳人の周りを見た。
白く。そしてきれいな光。すべてを包み込む。
「これは?」
歳人が自分の身になにが起こったのかも理解できない。
「私がいることを忘れないでねっ?おじさん?」
椿が完全に無神の攻撃を跳ね返した。しかし、それはほんの布石。
そう、それは明日が無神の背中に回って明日の最大魔法を溜め込むほんの少しの力。
「これで終わりだよっ!無神っっっ!!」
明日が最大魔法を無神に打ち込む。それでも無神は、
「貴様らっ!馬鹿にしているのかっ!!」
無神が緑の壁が出来る。それでほとんどの魔法は防がれる。
「はっはっはっ!!!貴様ら三人の力では・・・」
無神はかすかに違和感を感じた。それは本当に小さな。けれどそれが無神の油断だった。
「終わりだよっ!!無神ぃぃぃっっっ!!!!」
それは勝利。そしてこの戦いの終わり。歳人が無神の上に跳んでいた。いや、飛んでいた。
その飛んだ力を使い、一気に無神に向かって拳を突き出し落ちてくる。それは一種の突貫。そして、歳人の最大の攻撃。
その攻撃は無神の体をクノジに曲げた。そのままの体制で、地面に思い切り体をたたきつける。
無神の体がグシャリともいえない鈍い音で見舞われる。
無神は気を失っていた。それでも死ななかった。まだ物語は続く。それでも続きには終わりがなければ、ならない。

ミラとヴィオはほとんどの力を使っていた。始めての恐怖。怖い 怖い 怖い
どんなに強大な力を使っても。どんなにコンビネーションがうまくても。

この二人には勝てない。

それは明月と水穂だった。どんな攻撃も弾き。それ以上のコンビネーションを見せてくる。

だからこそミラとヴィオは、ここで引くわけには行かない。引かないという選択をしたからこそ、ここで 死 が待っている。

その死は勝手に来る。力。石の暴走。そして 死
ミラとヴィオは倒れ。そして力を尽きた。
脳の停止。 死。
心臓の停止。 死
血液の大量出血。死。
そして、ミラとヴィオは物語から消えた。終わりを見ることもなく。

「はあ・・・さていきますか、水穂はん。」
「そうね。あっちも終わったでしょ。明月さん」
二人は振り返らずにその場を去った。大事な三人の元にと。
あとがき
さて、皆様に多大な迷惑と、時間をかけたことをお詫びします。
そしてミラとヴィオの戦闘シーンは書きません。というか書けません。
ご自由に想像し嘲笑ってください。
無神の戦闘シーンも意味がわかりません。本当にすいませんでした。
すべてが中途半端に終わっていますが、もうだめです。
では、次に書く人。すいませんでした。ではもう会うことはないでしょう。
by鈴星の音色