第22話 敵対
そこに現れたのは、他ならぬ、トシオであった。
「トっ、トシオ!どうしたんだ!?」
ケンジがおどろく。
「ケンジに話があってな」
いつもと雰囲気の違うトシオがそこにいた。
「ケンジ、悪いことは言わない俺たちと協力しないか?」
「協力・・・?」
「そうだ、天使の一員になるんだ、そして世界を手に入れるんだ」
「・・・!?」
ケンジは言葉が詰まった。世界を手に入れる・・・?それって・・・
「わからないようだな、俺たち天使はあの古代兵器を使って世界を変えるんだ」
「どうしたんだ、急に?」
「そうだな説明してやろう。   古代兵器を発動させるためには『7人の適格者』と『宝玉』が必要なんだ」
「7人の・・・適格者・・・?」
「そうだ、その一人がお前というわけだ」
「お前なんで天使に・・・?」
「それは簡単だ、力を頂いたのさ、お前に負けないような力をな!」
「なんだって・・・!?」
「その力で世界を変えてやるのさ、どうだ、楽しそうだろう・・・?」
「そんなことを・・」
「それにお前はわが主、ミカエル様に転生させられているのだ、何故かわかるかな・・・?」
「あの人はいい人だろ?俺は生き返らせてくれたんだ!」
「違うよ、お前が適格者だからさ、7人の内の1人。古代兵器を動かすための鍵なのさ」
ケンジは何もいえない。
「というわけだおとなしく来てもらおう、俺はお前と争いたくない」
「ダメだ!それは間違ってる、それに、どうして関係のないレオたちと争っているんだ・・・?」
「あぁ、竜族のことか、あいつらは古代兵器の発動を阻止しようとしているからな。こちらとしてはジャマ者なんだよ・・・」
「・・・」ケンジは黙り込んでしまう。
「まぁ、悩んでいるようだしな、返事をまつとするぜ」
「あ・・・トシオ」
トシオはどこかに消えていった。
        
「しかし・・何だったんだ・・あのジジイは・・」
「本当よね、皆バラバラになっちゃって、集まるのに時間がかかったんだから・・」
ユナが言う。
「そうだなこれからどうするか、適格者であるケンジは利用されていないかが心配だが・・」
「トシオ君は利用されてしまったらしいね・・」
「とりあえずA,S高校へ行くとする」
byあげ