トシオが学校を来なくなってから3日たっていた・・・
トシオの家に電話をしても誰も出ない。
「やっぱりトシオはもう・・・」
ケンジがベットの上でつぶやいていた。
やっぱり腐っても親友だ。心配するに決まっている。
けれど・・・もし本当に天使の仲間になっていたら・・・
「くそ!!なんでトシオは・・・」
ケンジはずっと自分を責めていた。
なぜ止められなかったのだろう・・・なぜ助けられなかったんだ・・なんで
そんなことばかりを考えていた。
気づくと少し眠っていたらしい。
「はぁ・・・暇だな・・・なんか本でも読むか・・・」
ふとそんな事を考えながら、机の上を探っていた。
そんな時ふと目に付いた本・・・
「あれ?こんな本あったか?」
ケンジは考えながら手にとって見た。
「・・・まぁいいか。暇つぶしくらいには・・・」
と考えながら、目次を見てみる。
「あれ?目次ないじゃん」
そしてケンジは自分の目を疑った・・・
「これって!・・・もしかして・・・」
「竜族と天使族の歴史?」
そこには争いの歴史が記されていた。
「なんでこんなものが・・・でももしかしたらここにトシオが助かる方法が・・・」
そんな思いを胸に1枚1枚めくっていった。
しかしただ永遠に歴史が書かれているだけだった。
「なんだよこんな文字。読めわけないじゃん」
そして最後の1ページになった時、驚愕の事実を知ることになる・・・
そこにはこう記されてあった・・・
この本を読むときにはおそらく地球の危機が迫っているときだろう。
だから私はここに記す。
この地球が助かる唯一の方法・・・それは・・・・・『盾』と『矛』の存在。
ケンジは、書いてある内容が分からず、混乱している。
「なんなんだよ。『盾』と『矛』?わけわかんねぇよ・・・」
本を閉じようとしたとき、まだ一枚あることに気がついた。
そこにはこう記されてあった。
もし
『イーリアス』が発動してしまった場合、最後の方法がある。
しかし使ったものは死んでしまう恐れがある・・・それでも使う勇気と信じる力があれば
かならず成功するだろう。
それは・・・この本と『盾』を使うのだ。
ここには光の宝玉が宿す力を使い記したものだ。同じぐらいの力はあるだろう。
『盾』と『矛』がぶつかり合えば、お互いの力が相殺し合い、世界はおそらく・・・。
そこで本は終わっていた。
「・・・『盾』って一体・・・・・?」
本を読み終え、ケンジは本を閉じる。
背表紙を見るとケンジはビックリした。
「つ・・・月・・島?月島?!なんでおんなじ苗字が・・・」
「あーくそ!!考えてもラチがあかない!!」
明日聞いてみよう。「・・・寝よ・・・」
まだケンジは知らなかった。本当の戦いがこれから始まりだと言うことを・・・
第25話 過去
by最強のD.C.使い