第31話 本気
「ハァァァァァァァ!!!!!」
ユナは目の前にいる何千の敵に恐れず一人で突っ込んでいく。
追うようにムスペルとガルムも戦闘態勢をとりあとを追う。
「ムスペルは左、ガルムは右を攻めて!」
「了解!!」
ユナのマトリクスディバイサーが唸りをあげながら敵を倒していく。
「ここで足止めしてレオにいいとこ見せなくちゃ!」
ガルムは少し手こずっていた。
「クソ!倒しても倒してもきりがない!どうすればいい?」
「目の前にいるやつを片っ端から殺ればいいのよ!」
だが倒しても倒しても敵はまったく減らない。
「ちくしょー何なんだよこいつら!」
ムスペルはいらだっていた。
そうこうしてるうちに敵の向うのほうに見覚えのあるやつが立っているのが見えた。
それはフロウだ。
「ふ〜ごめん!遅刻しちゃったwでどんな様子かな〜w?」
そう言うとユナたちがいる方を見た。
「あっ!あいつがいるのかwクスクス ぼくはまだ戦っちゃいけないの?」
近くにいた隊員に聞いた。
「はっ!出撃命令が出るまで待機のことであります!」
「え〜♪ちぇっ分かったよ 楽しみにしてるよ・・・ユナw」
そう背筋が凍るような笑みを浮かべ椅子に座った。
そのころユナたちは苦戦を強いられていた。
「ぐあ゛!!!」
ふと見るとムスペルの体から大量の血が流れていた。
「大丈夫!?ムスペル!!!!」
ユナとガルムが問いただす。
「ハァ・・・ハァ・・・駄目・・・みたいだ・・・あとは・・・た・・・頼んだ・・・ぞ」
そう言うと敵から100メートルほど後ろに下がった。
「この技使うと・・・どうなるか分からないけど・・・これで・・・俺も・・・終わり・・・か・・・な・・・・・・」
ムスペルは天に手をかざし呪文を唱え手のひらを地面につけた。
すると地面がひび割れそこから溶岩が噴出した。
「この技は!」
ユナが気づいたころにはムスペルの姿はなくなっていた。
この技で300人くらい溶岩に飲み込まれた。
「このままではいかん!フロウを出撃させろ!!!」
隊長からの命令を聞いたフロウは目を輝かせながらユナのところへ行く。
「やあ♪元気だったかい?♪」
「ハァァァ!!!」
ガムルはフロウに攻め寄る
「ちょっと待って!ガムル!!!!」
ユナの声は届かない。
「んもう♪そんなにあわてないでよ♪そうゆうやつはぼく・・・嫌いだよ♪」
ドコ!!!
鈍い音がした、それと同時にガムルがひざまずく。
「ガムル!!!!」
「そんなにあわてるからだよ〜♪お気の毒♪・・・次は君の番だよ♪」
満面の笑みを浮かべるフロウについにユナがキレた。
無言でフロウに攻め寄る。
「ダメダメだね♪そんなんじゃ倒せないよ♪」
フロウはユナの攻撃をヒラリと簡単にかわす。
(何で?何であたんないの!!!!)
一瞬ユナの動きが鈍った。
(しまっ・・・)
「隙あり♪」
ドス!!!
鈍い音とともにフロウの棒がユナの溝に深く入る。
「うっ!!」
ユナは気を失った。
「殺せないのは残念だな〜♪」
そうゆうとフロウはユナを担ぎす〜っと姿を消した・・・・・
byホライゾン