第14話 脱出
「ええ!!!明月さ・・もごもご」
「大声出すなや。見つかるやないか」
そう言いながら明月は歳人の口を両手で塞いだ。
周りからは歳人たちを探し回っている連中がうろついている。ここで見つかればどうなるかわからない。
「さて、今の状況から言ってあんましいいとは言い切れへんな。むしろ悪いわ。行きにつこた転送魔法の陣まで行こ思たけど・・・う〜ん。まさかここまで人集めてくるとは思わんかったは。どないしよかな〜」
明月は頭をかきながら考え始めた。
「あ、あの明月さん?」
歳人の声がなどもう聞こえてないのかぶつぶつ言いながらうつむいたままである。
周りからは人の声が絶えずいつ見つかってもおかしくないくらいに人が増え始めた。
それでもまだ明月は考えている。まるで周りと自分が別空間になっているかのように明月は考え込んでいる。

明月が考え込んでから5分ぐらい経ってからだ明月はいきなり顔を上げ、
「よっしゃ!!」
そう言い放つと物陰に隠れながら移動し始めた。
「ちょっと、明月さんどこ行くんですか?」
歳人も慌ててついていく。
そして、出口付近で止まり何かを待つように明月は外を隠れ見た。
「何する気ですか?」
歳人は問いかける。しかし明月の耳にはその言葉が届いていない。まるで獲物を狩る獣のように外を見続けている。
そこに二人の男が通りかかった。こちらには気づいていないのかそのまま通り過ぎようとした瞬間・・・。
明月はその男二人の下へ気配を消し、素早く近づいた。それはまるで神業の如きスピードで男二人のけい動脈を手とうを食らわせた。
男たちは糸をはずざれた操り人形のように倒れこみ、それをすかさず明月は抱え込み二人を建物の中に引きづりこんだ。
「よしっ。と」
そう言うと明月は男たちの服を脱がせ始めた。
「ちょっと、本当に何やってるんですか!?」
さすがに歳人はあまりの状況に戸惑い、明月の肩を掴んだ。
明月は不思議そうな顔をして歳人の方を振り返る。
「なにって、おとり」
「はい!?」
あまりの唐突な答えにこんな言葉しか出なかった。
明月はその反応を見て気づいてのか
「すまんすまん。説明無しに、いいか?こういうことや」
そう言うと歳人に耳打ちし始めた・・・・。
「ええ〜!!それ大丈夫なんですか?!」
「大丈夫やて、それとも他に方法でも?」
確かに無い。今現在ただ走って逃げるだけでは捕まるだろう。
「・・・・。わかりました。行きましょう」

「いたぞー!!向こうだー!!」
男が建物の方を指差し叫ぶ。歳人達らしき格好をしたやつがいる。その周りを何処からわいてきたのか次々に取り囲んでいく。その中明らかに違う方向に向かう二人がいた
「今さら賛成したことを訂正するわけじゃないんですけど、本当にばれませんかね」
「大丈夫。見ろみんなわいらに気づいとらんやないか」
それは、さっき襲ったやつらの服を着た歳人達であった。
そう、二人は自分たちの服はおとりに着させ、自分たちは脱がした服を着て魔法陣まで行こうという魂胆なのである。
みんなそんなことにも気がつかづおとりの方へ向かっていく。そして、何事も無く魔法陣のところまで来ることが出来た。
「よし、これを使えば学園に戻れるぞ」
「はい」
廃墟の裏手に隠してあった魔法陣に向かい二人は走り出した。ここをくくればもうすぐ出られる。そう思ったしかし、
ピュン
魔法陣の手前1mで銃撃によって行く手を阻まれた。
「なかなか、いい作戦だとは思ったよ。しかし、あまりにも君たちの状況のほうが不利だった。さあ、歳人をこちらに引き渡せ」
魔法陣を挟んだ向こう側に無神がいた。
周りには何処に隠れていたのか銃を持った男たちに囲まれている。むやみに動いたら即座に撃たれてしまう状況である。
「さあ、渡せ!」
どう考えても絶体絶命である。しかし、明月は余裕の表情を見せえている。まるでこうなることを最初から予測していたかのように。
「はははははっ。備えあれば憂い無しっちゅうことやな」
明月が手を上げると転送魔法の陣のほかにもうひとつでかい陣で一面を囲った。その陣が光だす。
「なんだこれは!?う、動けない!」
無神が必死に動こうとするが指一本動かない。周りの銃を向けていた連中も同様に動けないようだ。
「行動ッちゅうんはな、2手先まで読んでするもんや。さあ行くぞ」
歳人達が魔法陣のかなに消えると、魔法陣も消えた。
「どうなってるんだこれは?・・・これは」
無神が自分の体を見ると体中に何本もの細い魔法で出来た糸が絡まっていた。あの魔法陣はこれを発生させるものだったのだ。
「仕組みがわかれば」
無神が魔力を込めると、体中に絡められていた魔法の糸は消え去った。
どうやら、この二つ目の魔法陣は明月があらかじめ仕掛けておいたものらしい。
「こんなもので、足止めを食らうとは・・・くそ!!」
舌打ちをしながら魔法陣のあった場所を見ながら呆然と立っていた。
あとがき
なんかみんなあとがき書いてるから書きたくなったから書きます。
てへり♪←UZEEEEE
さて、今回の第14話いかがでしたでしょうか。多分。「何これ?」とか思う人もいるかもしれませんが。すいません。私のクオリティはこんなもんです。許してください。
しかも、締め切り守らずすいません。お金が無くてすいません。(?)
まあ、はい、なんというか、大阪弁難しいね。語尾に「や」つければいいってもんじゃないし、かといって無さ過ぎると不自然だし。とりあえず、変だったら言ってくれ。
なんかあとがきのほうが順調に書けるって言う。本文5時間以上かかってるのにこっちは10分で書けたり、書けなかったり。本文もこんなにすらすら書けたらいかにいいか。
まあ、こんなこと言っててもあんまり意味が無いのでとりあえず。次の人頑張れ!!
by鱈の弧