「おや？なかなか早かったではないか・・・」
そこには不適に笑う先生がいた。
　「先生？！なぜ？！」
　「ほう？知らないのかね？さいと君のことは？」
　「知っています！！だから聞いてるんでしょ！！」
椿がすごい剣幕でしゃべっていた。
　「そうだったな。大丈夫だ。優秀な護衛がついている。」
先生はまた不適に笑った。
　「護衛？」
　「そうだ。君達もよく知っている人物だ。」
　「よく知っている人物？」
椿が混乱した様子で聞いてきた。
　「まさか・・・兄貴か？！」
　「ふっ・・・ご名答だよ。あした君」
　「そんな・・兄貴は？！大丈夫なんですか？！」
　「大丈夫に決まっているだろう。だからこそ頼んだんだ。」
　「そうですか・・・よかった・・・」
明日が一気に緊張の糸が抜けてその場に座り込んでしまった。
　「みつや君！！大丈夫？！」　
すぐに椿が明日の顔色をうかがった。
　「あぁ・・・大丈夫。」
　「そうそう。君達にも護衛をつけさせてもらおうか・・・」
　「私達にも？！」
　「まぁ護衛・・・とまではいえないが・・・。まぁ一応と言うわけだ。」
　「ふーん。で？誰ですか？」
　「焦るな。そろそろ来るころだが・・・」
誰かが少し駆け足で来た。その足音を椿はどこか知っているような・・・
　「あー居ましたー。」
その声を聞いた瞬間椿は、はっとした。
そういつも私につっかかって来て、喧嘩になるんだけれど憎めない人そう・・・
　「やっぱ・・・か。姉さん！！」
　「遅かったな。」
　「なんだ、護衛ってつばきだったの。」
　「むっ！私だって姉さんに守ってもらうほど弱くありません！！」
　「ふぅーん。じゃああした君！守ってあげる！」
　「いえ・・・結構です・・・」
明日が顔を真っ赤にしてそっぽを向いた。
　「わぁーかわいいね。」
　「・・・ただ人見知りしてるだけでしょ」
　「はいはい。まったく・・・ああ言えばこう言うんだから・・・」
　「あなたに似たんです！」
　「ほらーそれよそれ。」
　「うるさーい！私だって好きでやってるんじゃないもん！」
　「へぇー。じゃあ好きにしなければいいじゃない」
　「姉さんだって！私と一緒じゃない！ああ言えばこう言うのは！」
　「むっかー！それ私の真似？」
　「ええ。そうよ！そうです！！姉さんの真似です！！」
「ごほん！！さてケンカはあとにしてくれ。」
「あっ・・ごめんなさい」
同時に二人で誤っていた・・・
　「さて君達には・・・これから何かが待っているぞ・・・」
　「何か？」
明日が聞き返した
　「さぁ？それを見るのは君達だ。さてもう帰りなさい。詳細は今度だ・・・」
　「さいとの事も？」
　「あぁ・・・ゆっくりとな・・・」
　「よかった・・・包み隠さずですよ？」
　「あぁ。それに君達にはそれ以外にもやってもらいたいことがあるからな・・・」
　「？？」
椿と明日は首をかしげながら学校を後にした。
　「んー私も帰らせてもらおうっと」
　「ん？あぁすまんね。こんなことで呼び出して」
　「いいですよー。つばきは家族ですもの。護るのは当然でしょ。」
　「そうだったな。家族か・・・さてよろしく頼みますよ？むこうがや　みほさん？」
　「はいはい。わかってますって」
　「わかってるならよろしい。君も帰りたまえ」
　「はぁーい」
　「ふぅ・・・さてこの未来に続く道は絶望か？希望なのか？ゆっくりと見物させてもらおう・・・」
先生はゆっくりと去っていった・・・・まるで嵐がすぐそこまで迫っているのを知っているように・・・