無神一行との戦闘からもう三日経った・・・
椿や水穂の治癒魔法のおかげで粗方の怪我は治ったが歳人は頭に包帯を巻き、明日は左の頬に絆創膏
椿は右腕に包帯を巻いていた。
そんな状態で学校に行けば教師はおろか生徒にも何かあったと思われる。
三人は周りに何か言う訳でもなくただいつも通りの生活を送っていた・・・
昼休み
三人はそれぞれの昼食を取りながら、それぞれにあの出来事を思っていた。そんな時明日がおもむろに明日が口を開く。
「そう言えばあの時、無神からもらった情報ってまだ椿さんが持ってたりする?」
「うん。これでしょ?」
椿は鞄から取り出した『空の泉』についての情報を明日に渡す。明日は真剣な顔付きでその資料を読み始め、粗方読み終えると資料を椿に返し言った。
「二人とも悪いんだけど放課後付き合って欲しいんだ」
「別にいいけど。どうかしたか明日?」
「あの教師に真実を聞きに行こうと思ってね・・・」
「「?」」
椿と歳人は顔を見合わせ首を傾げた。
そして放課後・・・
朝王学園のとある会議室。
そこには歳人、椿、明日、教師の四人がいた。
「で、話とはなんだね?」
口元で手を組み歳人たちを見る。
「ここにあなたが欲しがっていた『空の泉』についての情報があります。」
明日は椿に資料を出すように言うと椿は鞄から無神からもらった『空の泉』の資料をを机に置いた。
教師はそれを取ろうと手を伸ばすがその資料を明日が自分たちのほうに持ってくる。
「なんのつもりかね?三ツ矢君・・・」
えらく低い声で歳人達に言った。
「情報を差し上げる前にこちらの2つほど質問に答えてもらいたい。」
ふむ・・・と考える教師。
「いいだろう。質問とやらに答えてやる」
「無神は『空の泉』を使い何をしようとしているんですか?それには『空の泉』は雨を降らす以外、何も役割を果たさないとその資料に書いてあった。それなら別にそんな必死になってとめる必要性はない」
「ほう・・・目の付け所がいいな。確かに雨を降らせるだけならば問題はない・・・だが一番の問題は降らしたあとだ・・・」
「「「降らした後・・・」」」
三人の声がハモる。
「今、この世生きている人間の大半は『雨』というものを知らない。ましてや『水』という物が蛇口をひねれば出るものだと思っている・・・だが、その『水』がある日突然、空から降ってきたらどうなるかな?」
「そりゃ・・・『うわ〜雨だ〜』みたいになるだけじゃねぇの?」
あまりにも能天気な答えに教師は呆れている。
「おい!そこの馬鹿!貴様は人の説明を聞いていなかったのか!『雨』を知らんものが『うわ〜雨だ〜』などというと思うか!」
歳人少しむっとしたのか反論しようとした所を明日が止めた。
「確かに・・・『雨』を知らない人たちがいきなり雨を見たら違和感を覚える・・・って言うことですか?」
「どっかの馬鹿と違って話がわかるな・・・。そう、間違いなく人は違和感を覚え人々は天変地異の前触れかとも思うだろう・・・。そんな時に無神が『この現象は国が起こした出来事だ!』みたいなことを言えばどうなるな?」
「国民の大半が国に不信感を抱き・・・下手すれば内乱・・・」
「そう・・・それが無神の考えであり。『革命』なのだよ・・・」
「そんな・・・」
「約束通り君達の仕事はこれで終了だ・・・ここから先は君達に協力は求めん。」
革命がもし起きれば間違いなく家族、友達が傷つく、ましてや死ぬかもしれない・・・
そう考えるといつも猪突猛進の歳人でも足がすくみ上がった・・・
でも、今、遮二無二に何かしたところで三日前の如くなるのがオチ・・・
それでも歳人自身の中で答えはほぼ決まっていた。
しかし明日や椿をまた巻き込むかもしれない・・・と思ってしまい決断を下せなかった
「それでは失礼します・・・」
三人は渡された『空の泉』の情報に目を通している教師に頭を下げ会議室をあとにしようとしていた。
「そいえば三ツ矢」
「なんですか?」
「お前二つほど質問があると言っていたがなんだ?」
「簡単ですよ。あなたは一体何者ですか?ただの教師が国家規模の問題を知っているなんて変でしょう?」
教師はうむ・・・と少し悩むといつも通りにやっと笑いこう言った。
「私はただの一教師だよ」
第31話 悲しき傷跡
あとがき
終わったーーーーーーーー!!
題名いつも通り関係なし!
でもこのあと面談という名の公開死刑が待っています。
まぁとりあえず無神の計画はこんな感じにしました。
あとは次の鱈のこまかせってことで・・・乙っ!!
終わったーーーーーーーー!!
題名いつも通り関係なし!
でもこのあと面談という名の公開死刑が待っています。
まぁとりあえず無神の計画はこんな感じにしました。
あとは次の鱈のこまかせってことで・・・乙っ!!
by満月街の住人