―――という訳なのでよろしくお願いしますね。」
と、リーは今まで話していたことを淡々ともう一度話した。
その間タケシやマキノはリーが話し終わるまで一言も発する事ができなかった。
第二十二話 スキな子と・・・になれば
「ちょ、ちょっと待てよ!」
タケシが沈黙を破る。
「いきなりそんなこと言われても信じられねぇよ・・・」
「そ、そうよ!いきなり現れてそんな話聞かされても・・・」
とマキノもタケシに続いた。
「その辺はご心配なく、もう春夏秋冬殿には了解を得ていますからね。」
その言葉を聴いて二人はトウヤを見る。
「あぁ・・・本当だよ。」
トウヤからその言葉を聴くと二人は納得せざるを得なかった。
「という訳で、私は以前にも増して忙しくなってしまってね、これからは色々な所に顔を出さなければならない、なので私との連絡係を一人置いていきますね。」
と後ろでギィとドアを開ける音がし、見慣れた服にマントを羽織った人物が現れた。
「・・・!」
そこにはタケシと会長を襲った男がいた。
「どうも・・・大鳴(おおめい)サクです。」
何故かうつむき加減で一人にしてくれオーラが溢れていた。
「また叩きのめしてやる!」
サクに向かって走り出そうと一歩踏み出した瞬間、目の前にはトウヤの姿があった。
「今は停戦中だ、無駄な争いはやめた方がいい。」
「ん、あぁすまんトウヤ。」
トウヤという言葉を聴いた瞬間サクは顔を上げた。
「姫井トウヤ・・・ボクは数々の女の子をこの右手の人差し指で落としてきた(ゲーム的な意味だけど)そんなボクを差し置いて珠姫さんと・・・」
サクはトウヤを睨みつける。
当のトウヤは頭に?が3つほど浮かんでいた。
「大鳴くん・・・また私の命令を無視して行動したら・・・どうなるか分かっていますよね?」
リーのその言葉にビクッと反応し、またあのオーラが漂う。
「はぁ・・・彼は、女子の事になればできる子なんです。」
リーは苦笑いの顔を手で覆った。
「マスター、こんな事をしている間にも仕事はどんどん増えていきます。」
と肩に止まっていた鴉が話しだす。
「それもそうだね、では失礼する。」
リーは屋上の柵を飛び越えた。
「ちょっ!」
タケシは走り下を見てもそこには誰も居なかった。
あとがき
1ヶ月待たせてしまってすみませんです、はい。
しかもこんなクオリティでごめんです。
シリアスーな展開はボクには書けないことが前々から分かってました。
でも久しぶりに書くと新鮮でいいですね。
サブタイ決めるのに時間食ってしまった。

あと余談ですが
大鳴サク
↓ローマ字に
oomeisaku
↓並び替えると
moesaikou

萌え最高

( ゚д゚ )
by剿骭